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赤色さんの板できました。

1 :青色 ★ :04/01/18 03:32
はじまりです

2 :赤色さんこんばんは。 :04/01/18 03:33
名無しさんテスト

3 :赤色さんこんばんは。 :04/01/26 23:14
確認カキコ

4 :赤色さんこんばんは。 :04/01/26 23:15
こんばんは。

5 :ヽゝ゜ヮ゜ノゝそして板は動き出す :04/01/26 23:58
「『護摩連避難所第二支部』『幻想郷を求めるスレ』『赤色タンのエロ画像キボンヌスレ』
 建設準備完了。全板ダイジェスト一覧も、いつでも掲載できます」
「スクリプトの方もさっき調整し終わりました!いろいろありがとうございました!」
「いえいえ。貴方があれだけ頑張ったからですよ」
「……でもどうして遊牧民族なのにプログラムに詳しいんだ?」
 赤色板建設記念日当日。土壇場になって、記念企画の準備が完全終了。
 後はただ、久し振りのどんちゃん騒ぎを楽しむだけだ。

「ってそれよりそろそろ本番なんじゃねえ?あと何分だっけ?」
「あと3分れす。早く会場のスレに急ぐのれす」
「そやで!こないな場所でいつまで油売っとるんや!」
「は、はいっ、すみませんでした今すぐにっ」
「大丈夫ですよ。準備は完了していますし。そちらは大丈夫ですか?」
「応、こちらも完璧です!『ドン』の分まで頑張りまっしょい!」
「そうですか。それじゃあ……」

6 :ヽゝ゜ヮ゜ノゝそして板は動き出す :04/01/26 23:59
「「「「すげぇぇえぇええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!!!!」」」」
 赤色板の一角、ひさかたぶりの祭会場では、素晴らしい喝采が上がっていた。

「赤色ハァハァスレよりG帝國美少女皇帝Hiryuuがお送りしています新板かくし芸大壊、
 パラオ共和国極東支部・バサラさん達の『心眼・座○市』でした!!」
 やんややんやの歓声の中、貴やかな和服に身を包んだ黒い長髪の美女が、司会者
 席……というかテーブルの前に再び歩み出た。
「審査員長の青色さん?」
「はいもう凄かったです!目を閉じてるなんて全然思えなくて、動きも凄く優雅で……
 まさしく『凛』っていうのかな、本当に最高でした!相方のくしなださんや紅茶さん、
 ℃さん達も名演乙カレーションです!!」
 目が見えていても難しいだろう、火花すら散る迫真の殺陣。
 満点の演技に、観客というか飲み兼宴会の来訪者達は手にした料理や酒を飲むのも
 忘れて、拍手と歓声を上げている。

「一方、西軍からはこの方、狼の勇・けんちょタンとのの人タンのコンビです!!」
 こちらはパリっとしたスーツに身を包み、笑顔を会場に振り撒きながらの登場だ。
「娘。キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━っ!!!」
「那智辻加護引退のウサ晴らし頼むぜ〜〜〜〜」
 極東のご一行に続いて現れた、青色スレの代表格とも言うべき二人のコテの登場に、
 これまた割れんばかりの声が上がる。
「それではけんちょタンとのの人タンは何を?」
「えっと、テーブルクロスとグラスと糸で『すごいこと』をするよていれす」
 命に賭けてもイカサマはせんで!と付け加えながらの極上の笑顔。
 こちらも観客にVサインを出しながら、『ほ〜れ逝こうZe?』とばかりに舞台へと
 準備に走っていく。

7 :ヽゝ゜ヮ゜ノゝそして板は動き出す :04/01/26 23:59
「ったく、勝手に人の板作るわ祭りは始めるわ……」
 そんな突発(?)宴会の模様をモニタで苦々しく眺めているのは、他でもない赤色タン
 その人だ。恥じらいのためだろうか、片手に持ったグラスがプルプル震えている。


 テーブルの上数センチの高さに、加護の顔文字型に吊るされたブランデー入りグラス
 の糸と、テーブルの中央に置かれた『Д』形のケーキ。
 画面は二人が鉄のトランプを飛ばして、次々に糸を斬っていく様子を写している。
 中のブランデーをこぼさず、配列も全く乱さずに、次々にテーブル上に落とされていく
 グラスに、思わずどよめく観客達。
 更に二人は会場の照明を落とすと、火を点けたトランプをケーキに投げ刺した。
 途端にその火はテーブル中を走ってグラスに引火すると、極彩色に会場を照らした。
『『『『うおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ〜〜〜〜〜〜〜っっ!!!!!!』』』』
 赤、琥珀、黄、緑、青、藍、白。
 闇の中、色鮮やかに燃え上がる炎に、会場は最大限の興奮で応えた。


「確かに努力は認めるけど……」
 刺さったトランプでケーキを切り分け、こっそり自分の皿に盛っているのの人タンに
 突っ込みを入れているけんちょタンを見ながら、赤色タンは呟いた。

 あの派手な引火はケーキの盛り付け皿や不燃性のクロスに、溶媒を導火線のように
 仕込んでの演出。極彩色の炎は単なる炎色反応だ。
 しかし、そんなどうでもいいタネはともかく、これは確かになかなか凄い。
 自分も一応工作員だ。暗闇での任務も慣れたものだし、物を投げたり飛ばしたりする
 修練だって少しは積んでいる。だからこそ分かる、習得までの経緯。
 二人がこの瞬間のためだけに積んできた練習量は確かに賞賛モノなのだが……。
「こんなことにかける努力を、もっとマシな方向に使って欲しいわ」
 こんな隔離板の祭なんぞのために、わざわざそこまでする必要があるのか?
 というか、そもそもそれ以前に……。

8 :ヽゝ゜ヮ゜ノゝそして板は動き出す :04/01/27 00:00
『さて、この辺で審査員の皆さんに聞いてみましょう、白タンは多分コソーリ覗いている
でしょう赤色タンに向けて、何かメッセージはありますか?』
『最後にはなんだかんだで出てきてくれると思うので、その時まで保留にしておきます』
『青色さんは?』
『白さんと同じです。すぐには来てくれないと思うんですが、大トリで華麗に登場して、
 カッコ良くシメてくれると信じてます♪』
『『『『『わああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!!!!!!!』』』』』


「……勘弁してよね……」
 その一文が鼓膜を通じて電気信号へ変換され、脳に届いてその意味が解された瞬間、
 赤色タンはうんざり顔で大きな溜息をついた。

 何かあったら祝いさえすればいい?正直いい加減にして欲しい。
 世の中には、ワイワイ騒ぐのを好まない奴や、極めて神経質な奴だって居る。
 しかし彼等はそんなことお構い無しに、ただ自分達の退屈凌ぎのためだけに人の板を
 立てて、更に勝手に宴会まで開いている。つくづく呆れる自己中振りだ。
 本来なら今頃は中枢部に侵入して強制閉鎖(スレスト)かけている所だが、K憐車タンや
 K色タンらの技術提供を受けて、白&青色タンが創設した板はまさに無敵要塞。
 各種システムは完全独立でハッキングは無理だ。
 この場で赤色タンに出来るのは、騒ぎが一秒でも早く終り、この板が一日でも早く忘れ
 去られることを祈ること程度なのだが……。


『シンシュンシャンションソウシンシュンサンソンションシュンシュンシャンぺぅっ!?……
 ぬぁぁぁっ、舌噛んで口が血の味……あんたら偉ぴわ……』
『……さあいよいよ得点発表です!サソぴあたいほDタン『大奥早口言葉神速ロード』、
 得点は………………出ましたっ、惜しいっ、よんじゅうっ、きゅうてんですっ!』
『『『どぉぉぉぉぉぉぉっ!!』』』


 ……ぜんぜんおさまりそうにない。

9 :ヽゝ゜ヮ゜ノゝそして板は動き出す :04/01/27 00:00
「さぁぁあてCMの後は皆さんお待ちかね、西軍のファンタジスタ・U−名無し&妹タンと
 東軍のセクシーガイ・護摩連Withケイバーズのぶつかり合いです!!」
「「「キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━っ!!!」」」

 打って変わって、かくし芸大壊会場。
 アザトース召還を試みたけいタンが昏倒させられたり、汗板名無しが同性愛板住民と
 芸ならぬ『ゲイ』に走りかけて強制退場させられたりといった波乱(?)はあったものの、
 会場は相変わらず蒸している。
 今は20分の休憩中なので少しは落ち着いているが、所詮はサッカーのハーフタイムの
 ようなもの。演目が始まればまたハイテンションモードになるのは目に見えている。


 だが、会場の片隅、スタッフ限定スペースでは、大問題が勃発していた。

「遅れてすみません、でも三戦板のシェフから『地雷魚の焼き煮込み』と『韮スープ』の
 差し入れを貰ってきました。こっちは料理板の方から頂いた『鳥はむ厨華風』です」
「あ、青色さんお疲れ〜」
「サンキュ♪最近はずっと激マズ食堂だったから余計嬉しいわ。じゃ早速……」
「若葉さん、まだ食べるんですか?」
 今日は今まで食べてなかったの!と反発する若葉タンに、周囲は子供を見守るような
 笑い声をかける。

「……けど若葉さん、赤色さん本当に来るんすか?」
「微妙ねー。この前病院にお見舞い逝って来た時に、話振ってはみたんだけど……」
 そう。スタッフ達は今日のため、とある芸(?)を極秘に練習してきたのだ。
 しかしその芸、準備に時間がかかる上、一度準備したら15分以内には決行しないと、
 使う薬品が持たないのだ。
「部下の方はスタンバイできてるわ。合図すれば10分で組み立てOK。だけど肝心の
 赤色タンがいつ来るのかがわかんないと、こっちも司会があるんだし」

 やばい。これは微妙にやばい。
 さっき景気付けに『きっと来ま〜す』みたいなことをのたもうてしまった以上、意地でも
 説得して……いや、引きずってでも連れて来たい。
 だが、多忙な彼女のスケジュールは勿論、肝心の居場所自体が分からない。
 いったいどうすれば……。

「……あ!皆さん、ちょっと協力して頂けませんか?」

10 :ヽゝ゜ヮ゜ノゝそして板は動き出す :04/01/27 00:01
「げ」
 思わず固まる。再度映像を撒き戻して確認するが……。
「やっぱり見間違いじゃないか……」


 画面に映し出されているのは、U−名無しタンと妹タンによるパフォーマンスだ。
 会場全体に吊り下げられた、幅1メートル程度の高架橋のようなコースで、芝の上と
 全く変わらない動きでボールを操っている。

「そんな、私は運動は……きゃっ!」
「園芸タンにはきついだろ、ここは漏れがCoolに決……あれ?」
「なんで抜けるのか納得いかない、正直神業ヴァー」
「こんなやつを止めろなんて言われてもどうすればいいんだ」
 下で奇術めいたリフティング(なんなんだそれw)を披露していたU−名無しタンからの
 オーバーヘッドキックパス(と言うのか?)を『ふわっ』と吸い付けるように受け取るや、
 並み居る3馬鹿+ヒロインを面白いようにかわしていく。

「目標上の人をどかしたわっ、いつでもOK!」
「はいっ、それではUさんパスですっ!」
 BGMのBMユーロに合わせて、下のU−名無しタンへパス。そして彼女にボールが
 触れたと思った次の瞬間、司会者席のHiryuuタン目がけてシュート!
「ええっ!?ちょっ、チョットマt――――――!!」
 江戸川コ○ンもかくやというパーフェクトな蹴り。
 席に着いた人々や、机に並べられた料理の間を突き抜け、一直線に顔面に迫って
 くるボールを辛うじてキャッチすると同時に会場は割れんばかりの歓声に包まれた。

11 :ヽゝ゜ヮ゜ノゝそして板は動き出す :04/01/27 00:01
「ところで、皆さんの中に、妹タンに挑戦してみたい人は……」
「んぁ〜、じゃあ漏れが」
「庵もちゃれんじしてみるのれす」


 U−名無しタンの一言に、またまたヒートアップする観客達。
 ……だが、赤色タンが注視しているのは、彼女達ではない。カメラの隅、超絶テクに
 釘付けの人々の中で、あからさまに浮いている集団のヒソヒソ話の中身だ。
 歓声に埋もれて声自体は聞こえないものの、顔の部分を拡大して唇の動きを見れば、
 何を話しているかは一目瞭然。

《最後の手段を使うしか手はないって。赤色タンが来ない限り此処で粘着、これ最強!
 悪いけどこれイベントなんだし、ネタのためなら多少の迷惑如き!》
《それはダメです!赤色さんの都合もちゃんと考えないと悪杉ます。普通にお願いする
 んじゃ物足りない、ってわけでもないですし》
《なんでもいいよもう。赤色さんが来てくれるんなら》
《のんびりはしてられないわよ、次のが終わる頃には段取り決めないと》
《あーわかってるよそんなのわ!けど粘着がダメなら一体どうすればいいんだ?やっぱ
 りヤケでその辺の回線使って片っ端から予告の告知を……》
《かなり強引な……というか、脅迫めいているような気がするんですけど……》
《って、それは本当に脅迫です!そういうのは絶対にダメです!やっぱり丁寧に……》

「そんなのありかっ!?」
 奴等なら素でやるだろう。最もあんな陳腐な脅しに屈するつもりなど最初から……。

《その作戦、このシャァ・ア○ナ○ルも乗らせてもらうぞ、青色タン》
《シャァ大佐さん!?》
《キンゲを見てくれた御礼だ。赤色タンが姿を見せるまで、愛と勇気のゲイナーダンスを
 力の限り踊り続けることもいとわ……》


「!?」
「どうしたん……?」

 突然立ち上がり、困惑気味のHiryuuタンをよそにバルコニーへ出ると祈るように目を
 閉じる白タン。心を鎮め、己を撫でる大気の流れを読むべく感覚を研ぎ澄ませる。
 ……風が変わった……血と炎の色と、哀愁の匂い……。
「Hiryuuさん、得点発表と同時に準備開始。あと15……いや、20分ほどで、来ます」

12 :ヽゝ゜ヮ゜ノゝそして板は動き出す :04/01/27 00:02

      *       *       *       *       *

「『照明A・B』『大道具A〜C』セット完了。BGMも、いつでもいけます」
「薬品の方もさっき調整し終わりました!毎回いろいろ手間暇かけてすみません」
「堅苦しい言葉なんて要りませんよ。こちらも楽しませて頂いていますし」
「……白さんって……こんなに祭好きだったっけ?」
 この日のこの瞬間のために準備してきた、青色スレ住民記念演目。
 後はただ、練習の成果を出し切る、それだけだ。

「そろそろ来ますよ。お手洗いは済ませましたか?神様にお祈りは?失敗に怯えて
 ガタガタ震えて今更命乞いをしている人も、心の準備をして下さいね」

13 :ヽゝ゜ヮ゜ノゝそして板は動き出す :04/01/27 00:02

「まったく面倒もいいとこよ……」
 何だかんだ言いつつも、結局やっぱり出向いてきてしまった赤色タン。
 髪をかき上げるように額に手を当てる仕草はいかにも気だるげだが、その美貌と
 知的な雰囲気は、それすらも影を秘めた妖しさに変えて周囲を圧している。

 本当は、シャァが何を言おうが黒やSFけいタンがどんなことをしでかそうが、したい
 ようにさせておくつもりだった。
 祭は長続きしない。全板級の祭でも、テンションを維持できるのはせいぜい半年だ。
 疲弊気味の選対コテ達がどう騒いだ所で、明日の朝には力尽きるだろう。
 彼等にお仕置き(・∀・)しつつ板を奪還するのはそれからでもいい。だが……。

14 :ヽゝ゜ヮ゜ノゝそして板は動き出す :04/01/27 00:07
 会場では護摩連タンと競馬板の諸氏が、『走れ!マキバオー』のリズムに合わせて
 長〜〜〜〜〜い竹馬の上で様々なスタント(?)を繰り広げている。
 落ちたら無事では済まない高さでの、まさに必死の演技なのだが、BGMや仕草が
 どこか間が抜けているためか、妙にメルヘンチックだ。

 全板時代死闘を演じた2板によるコラボレーション演技は、ラストで竹馬と幾つかの
 パーツを組み合わせ、紅白の布を豪快に張って、高さ10mの巨大モナーを完成
 させて見事終了。
 今まで腹を抱えていた人々も、今度は文句無しに絶賛の拍手を響かせた。

「さあ、護摩連Withケイバーズ『みどりのマキバんぁ〜』、運命の得点は……」
 東か、それとも西か。決着へのドラムロールに紛れるようにして
「…………」
「出ましたっ!ごとう……50っ!パーフェクトっ!パーフェクトっ!!」
「「「「「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!」」」」」
 ふわりと入り込んだ赤色タンは、喜び合う演技者達を見つめる。


 スレの1、2本を煽ってやるだけで、容易く潰すことも出来たであろう祭。
 だが、自分にとってはこっ恥ずかしい、鬱陶しいことこの上ない『赤色板』という名の
 板は既に作られてしまった。こうなっては止めることはもう出来ない。
 というか、そもそもそれ以前に…………
 全板といい全AAといい、やはり自分は『何かを企画するための工作』は出来ても、
 『何かを破壊する工作』は絶対にしたくない。
 まして自分が心から尊敬する元同僚である、青色タンや白タンの進めた企画など。

 自分もエージェントなんてやってる割には、結構甘いわね……。


「さて、いよいよ合計点の発表ですが、その前に!本当だったらOP演目にしたかった
 特別企画!青色タン率いるプロジェクトBLUEによるッッ!!!」

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